DJ西尾のひとりごと|日常はプチハッピーにあふれている♪

「任せる」と「投げる」は違う

こんにちは、DJ西尾です。

年齢や経験を重ねると業務維持や拡大する上で必要になるのが後輩や新人の育成です。様々な育成方法がありますが「放任主義」で指導者が間違えやすいのが【任せる⇔投げる】の違いです。

「任せる」とは、任命した物事の結果を一緒に受け入れる事。

「投げる」とは、任命するだけでマイナスな結果になると他人事のように責める状態。

私がTDLのキャストをしていた時にマンツーマン指導で担当した「カヌー探険」の新人Pくんは、心得・座学、さらに漕ぎ方や舵取りもセンスが良く優秀。船上でのご案内もシミュレーションをすると、これも優秀でした。そこでゲストを乗せた本番に行こうとすると「もう1度、手本を見せて下さい」「もう少し裏で練習させて下さい」と慎重派でした。

私は限りある時間だけ伝えて、Pくんが納得するまで練習に付き合いました。

ある瞬間Pくんにスイッチが入り本番へ向かう時が来ます!

結果、ラストシーン(船着き場)では、ゲストから満足度の高い拍手が起こっていました。
感想を聞くと興奮状態の笑顔で「もっとこうしたい」とポジティブで具体的に振り返っているのです。
私も嬉しくて一緒に興奮していました!

Pくんが優秀だったのですが、やり遂げた時の姿を想像し共有しながら焦らずに過ごせた事が良かったのだと思います。

 

もう一つは、ヴェルディーノ店長としての「棚卸し作業」です。

色やサイズ分けすると数千もの種類があり、店舗を閉めて集中的に行います。

まず「棚卸し作業で求めている事」を明確に伝え、作業方法はスタッフに考えてもらい、私とのズレがないかを確認して始めてもらいます。

すると、飽きっぽい・完璧主義・ミスで落ち込む・途中出退勤などの困難が発生しますが、自分達でポジション分けや声掛けしながら、見事に時間内で「一覧表リスト作成」までやり遂げるのです。(感涙)

毎月行っていた棚卸しは、スタッフ達のおかげで数字のズレが無く3か月毎に変わるなど本社管理部から認めてもらう結果となりました。

これは、スタッフが優れていたのですが、普段から私が考える店舗方針を含めて、お互いの性格や立場を理解し、認め合っていたのが良かったのだと思います。

 

この2つは「少人数や通年」の例で、「大人数や期間限定」になるとプラスアルファの指導ポイントがありますので、それはまたの機会に紹介します。

 

では、共通して人材育成で気を付けている事を記します。

「なぜこの仕事があり、人が必要なのか」といった指導側の業務心得を伝える

・スタッフそれぞれの性格や成長度に違いがあり、理解度に差が出る事を前提としている

・伝える内容は統一だけど、状況に応じて個人と全体では話し方に違いが生まれる

「やらされる」ではなく、自ら「こうしたい」と自分で考えて取り組めるようにする

・指導の段階分けをして確認する

①業務内容の意図を伝える(手本を見せる)
②「やり遂げる」日時を逆算し、現状を見て理解度チェック
③修正あればアドバイス
④アドバイス後の状況チェック
⑤「やり遂げる」直前で指導者が納得出来る状態なのかを最終チェック
⑥期限に間に合わせる為に必要ならば、さりげないサポート
⑦ラストシーンを見届ける
⑧結果を一緒に受け入れる

ここで注意するのは、
「言ったはず!伝えたはず!」などの思い込み発言。
「何やってんの!違うだろ!」などの罵声。

指導者の思い込みでスタッフや後輩は疑心暗鬼になります。
指導者の罵声は威圧感を与えスタッフや後輩を萎縮させます。

自分の立場を守る事を優先して情報を抱え込むと、後輩は育ちません。
自分が居ない状況を想定して、後輩や仲間が困る事なく、自らの意思で遂行出来るように情報公開しサポートする事。
そして、後輩や仲間のキラキラした姿を一緒に喜べるのが先輩や指導者だと思います。

 

Pくんとは30年以上経った今でも、本気で笑い熱く話せる素敵な仲間です。
また、20年以上経った「ヴェルディーノ」スタッフには、今でも助けてもらっています。

 

こちらもよく読まれています!